NOFukuroスタジオ
年金改革と自分年金作り
2011.10.26(水)
■抜本的な改革必至の年金制度■
先日、「厚生年金の支給開始年齢引き上げ」案が社会保障審議会年金部会で審議されたと報道されました。マスコミや各種メディアが、こぞってこれを採り上げたものですから、日本中がまた年金の方を向いたような感じです。こんな状況ですから、(1)支給開始年齢引き上げの対象とされている現役世代は、将来への重いテーマを背負い込んだ気持ちになられたかもしれません。
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公的年金は3種類あり、それぞれに歴史があります。明治からの恩給の流れをひく共済年金、戦中1942年から始まった厚生年金、そして戦後1961年に一般市民を対象にした国民年金が誕生し、国民皆年金が整ったとされています。
公的年金は、「世代間の助け合い(賦課方式)」。
国が社会保険方式で運営しています。
賦課方式というのは、現役世代と年金受給世代の割合において、現役が多い時は、少ない負担でも充実した年金が受取れる仕組みです。しかし現在は、現役の中核的存在であった(2)団塊世代が60歳代になり、間もなく65歳になって年金を満額受け取ることになります。しかも、そのジュニアである(3)第二次ベビーブームに生まれた世代もすでに40歳前後になっているので、現役世代が減り年金受給世代が一気に増加する高齢化に対応できる、持続可能な年金制度へ抜本的な改革は必至なのです。
【下記の表の見方】1960年生まれは上記(1)に該当する世代。1948年生まれは(2)団塊世代、その(3)ジュニア世代は1973年として、厚生年金の変遷と現役何人で1人の65歳以上を支えるかを下段に記入しています。
改革は、遅れれば遅れるほど失望が大きくなるでしょうが、一筋縄ではいきません。他の社会保険と違い、世代間の損得感情が非常に強いからです。
現在、社会保障審議会の年金部会では、様々な課題について審議されています。その動向は気になりますが、相手は国ですから、生活者個人の力が及ばない「どうにもならないこと」です。
今のように年金が政争の具にされている限り、国が運営する保険でありながら、自分が高齢になった時にいくら受け取ることができるのか解らない、頼りない存在であり続けることでしょう。
また、審議内容には年金額抑制案もありますから、すでに年金を受け取っている世代も安泰ではありません。
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年金制度の変遷を凝視してきた社会保険労務士として強く思うのは、「私たち生活者にとって重要なのは、公的年金がどのように形を変えるかを見届けることではなく、自分らしい生活を続けていくために行動しておくこと」です。
制度改正の動向に一喜一憂し、「想定外だ、こんなはずじゃなかった」と悲鳴をあげて立ち止まっていても何も改善しません。制度を頼りないと感じているなら、「自分で準備しておく」しかないのです。
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